頭脳循環プロジェクト
本プログラムは、世界規模の頭脳循環による派遣研究者の有機的融合を通じて、3つの循環を巻き起こし、本拠点を世界最先端のGlobal Excellence研究開発拠点として発展させるために、多様性・ポテンシャルを向上させ、若手研究者による未来自動車材料の世界最先端研究機関との融合研究、世界的協力関係強化とグリーンビークルグローバルネットワークの構築、さらには国際的グリーンビークル世界標準技術を主導する若手人財育成を目的とします。これらは世界を先導する画期的な研究成果による未来エコカーのイノベーション創出や愛知県「知の拠点」、知的クラスター創成事業などの地域産業活性化事業を通じて、社会に還元します。
第1の循環(知の集積&最先端融合による協力関係強化と頭脳循環の促進)
■ 世界最先端研究の「知」の融合とエース級の派遣: H24年度4月から稼働予定のシンクロトロン光施設は、今後材料開発で重要となってくる低原子量元素(H,Li,B,C,N)における分析化学を得意とします。また、世界で類をみない化学反応場観察TEMも有しております。このような世界最先端計測技術を有する本拠点と派遣先の最先端研究を融合させることで、独創性の源となる多様性拡大・ポテンシャル向上を狙います。またそれを有効に実施するためには、世界の頭脳に対してリーダーシップを発揮し得るエース級若手研究者を人財企画開発委員会で選考し派遣します。
■ 世界トップレベルの海外優秀研究者の頭脳循環と日本側からの継続的派遣体制の確立: 派遣機関には世界中から研究者が集結しています。先の最先端計測装置などを共同研究内で有効活用することで、それを目的とした優秀な頭脳を戦略的に我が国に循環します。また、先端計測技術を軸とした協力関係強化により継続的に若手派遣による頭脳循環ができる体制を確立します。
■ 多様な「知」の集積による先見の明: 日本側で受皿研究を同時進行し、確実に多様な知の集積を行ないます。さらに、海外研究者との切磋琢磨による成果を循環させることで、我が国発の画期的シーズ創出につなげます。
第2の循環(SURIAWASE「擦り合わせ」&イノベーションの頭脳循環による成果発信)
■ 派遣研究者間で企画するサテライト・セミナー: 派遣研究者間で異分野横断型セミナーを実施、世界最先端研究機関間においても、グリーンビークルの理念であるSURIAWASE(擦り合わせ)を実施します。これにより信頼関係をより一層強化し、海外の現場で身につけた「知」をさらに衝突させます。また、これを国内拠点でのSURIAWASEとリンクさせることで、第2の循環を効率的に実施します。
第3の循環(グリーンビークル・グローバルネットワークの構築)
■ 世界最先端拠点に派遣: 未来自動車開発は全世界的課題であり、関連材料研究の世界の頭脳がヨーロッパ・アメリカの最先端機関に集中しています。これらをアジアの我が国の本拠点が集結させて世界的ネットワークにします。
■ グローバル会議創設をアウトプット: 派遣研究者によるサテライト・シンポジウムのさらなる融合により、定常的な頭脳循環の場として、グリーンビークル・グローバル会議を創設します。
未来カー世界標準: 本プログラムを通じて、我が国から未来自動車の世界標準を世界に先駆けて構築・発信し、本プログラム派遣研究者が中心となって新分野・新技術・新材料の研究開発を主導します。