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名古屋大学-富士通 共同研究成果:交通空白解消に向けた新技術「社会受容性モデルベースシミュレーション(SAMSIM)」を発表

名古屋大学-富士通 共同研究成果:交通空白解消に向けた新技術「社会受容性モデルベースシミュレーション(SAMSIM)」を発表
~ 奈良県川西町での実証結果を紹介、公共交通の未来を展望 ~



名古屋大学と富士通株式会社は、富士通-名古屋大学ソーシャルデジタルツイン研究部門(2023年に9月 名古屋大学 未来社会創造機構に設置された産学協同研究部門)における共同研究の成果として、2025年7月24日に新技術「社会受容性モデルベースシミュレーション(SAMSIM)」を発表しました。

SAMSIMは、社会に新しいサービスが受け入れられるかどうかを意味する「社会受容性」をモデル化し、AIを用いたデジタルリハーサル技術と組み合わせることで、交通サービス定着に向けた施策を主観的要因も含めて事前に評価できることが特徴です。



活用事例

奈良県川西町で実施した予約型乗合タクシーサービスの実証実験において、本技術を用いた利用促進シミュレーションを行いました。その結果は、2025年8月6日(水)に奈良県リニア・地域交通課が開催した個別テーマセミナー「マイカーからマイモビリティへの転換に向けて」にて、紹介しました。

セミナーでは、共同研究代表の森川高行 特任教授(名古屋大学 未来社会創造機構 モビリティ社会研究所)が、「モビリティイノベーションの街と社会へのインパクトについて」と題し、マイカーに依存しない誰もが安心して移動できる社会づくりや、交通空白地帯の解消に向けた取組について、講演を行いました。参加者からは「交通施策の事前検討が可能なことはとても興味深い」、「地域交通の施策検討に役立つ」といった前向きな声が寄せられました。



今後の展開

本技術は、2025年8月1日から「Fujitsu Research Portal」にデモ動画が公開され、どなたでも技術の概要を体験できます。
今後はモビリティ分野にとどまらず、健康・医療・まちづくり・環境対策など幅広い公共サービス設計に応用し、人々のウェルビーイング向上に貢献してまいります。



関連リンク

富士通株式会社 プレスリリース:『交通空白解消に向けた新たなサービスの定着を、心理的要因のシミュレーションで支援する技術を開発 予約型乗り合いタクシーサービスの検証で、利用意向が約20%向上する施策を立案』

社会受容性モデルベースシミュレーション(SAMSIM)技術紹介:Fujitsu Research Portal『新たなモビリティサービスの利用促進』




セミナー会場の様子




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